大人の事情

ママンと二人で晩ご飯を食べに出た。
店に入ると、通路はさんだ隣の席に、うちの母親と同年代のご婦人と、その娘さんらしき二人連れ。
突然、そのご婦人とうちのママンが顔を見合わせ、「まぁっ、久しぶりー!」…知り合いらしい。
ご婦人、あたくしを指差し、「お父さんそっくりね!」と云ったり、「もうお父さんは転勤から戻ってらっしゃるの?」と尋ねたり。
…あぁ、パパンの会社の人か、というのはすぐに分かった。ママンも「いやに父親に似たのよ〜」とか「もう戻って二年くらいよ〜」と答える。パパンとママンは職場結婚なので、親しげなのも不思議ではない。
婦人とMyママンは10分ほど盛り上がったのち、それぞれの食事に落ち着いた。
その更に10分ほど後。うちのテーブルに、先に食べ終えた隣の二人連れが「お先に〜」と声をかけて出ていった。
ママンの驚愕の言葉は、次の瞬間、放たれた。

「誰やったかね〜、あの人」

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…大人って怖い、と思いました。