『広島・昭和20年8月6日』

TVでやってたので、なんとなく見始める。松たか子さんの演技に見入る。
松さんの演技を見ていて思うのは、大胆に役を切り取るなぁということ。繊細な演技をする女優さんってのも居て、往々にしてそこを目指す方って多い気がするんですが、松さんは役の大局を掴んで、その中で自分らしさを残したままに演じ切る、というイメージがあります。
松さんの歌声は好きだなぁ。普段の声が歌声(歌に適した声、という程度の意味で)なんだと思います。あと、和装が見れて眼福。似合う。
あと、年明役の冨浦智嗣くんは可愛らしかったですね。

ただ、このドラマに関しては脚本もキャスティングも納得いかない印象でした。うーん、なんというか、若い人に向けて作り過ぎた感があるというか…。
エンディングに「涙そうそう」に乗せて原爆被災者の写真を流すのも、少しやり過ぎなのではないかしら。もちろん、戦争の悲惨さ・二度と繰り返すべきではないという教訓、そういったものを学ぶにはこれ以上のものはないと思います。ただ、いきなり見せられるにはインパクトがあり過ぎる。恐怖感を植えつけるだけでは、戦争について論議できる子供は育たないように思います。