私だけでしょうか。

最近気になる。「〜と思うのは私だけでしょうか」という言い回し。良い意味で気になるんじゃありません。耳につく(鼻につく?)という意味で。
この言い回しって、自信無さげに見せておきながら、実は使っている本人としては反語的な意味合いが強いんだと思うんです。「〜と思うのは私だけでしょうか(いや、私だけではないはずだ!)」…って。(昔、漢文の授業でこんなのやったな)
反語というのは、大辞林によれば「断定を強調するために、言いたいことと反対の内容を疑問の形で述べる表現」とのことですが、「断定を強調」なんて、「自信の無さ」の対極ですよね。そういう“こっそり押しの強い感じ”に、うんざりする。華奢で儚げな女の子が実はすごく性格悪かった、みたいなそういう印象を受けます(笑)
最初にこのフレーズが耳につきだしたのは、だいたひかるさんのネタ*1から。でもだいたさんはそういう「私だけじゃないでしょ?みんなもそう思うでしょ?」という点を突いてくるのが非常に上手なんで、鼻につかないんですけど…。
きっと、簡単なように見えて、うまく使うのが難しいフレーズなんだと思います。たとえば「あのドラマ面白いと思うのって、私だけでしょうか」と云われると「…そうなんじゃない?」と云いたくなる。ただ「政府は堀江メール以上に追及すべき問題が山積していると思うのは私だけでしょうか」と云われると、とても効果的に感じられる。
そう感じるのは、私だけでしょうか。…よかろうもん。

*1:「私だけでしょうかー。デーブ・スペクターがお風呂上りに見える」という感じで続くネタ。